留学ブログ その 12

僕は去年の9月からアメリカへ留学している。ここまでは彼女に振られてしまい調子を崩し続けたり他にもいろいろ考え事をしたりあまり集中していなかったような気がするがとりあえずここまでで思ったことを書いてみる。

 

 

自分の留学の期限はアカデミックイヤーで1年間。これは実際には9か月間である。

 

僕は出国前、TOEFLの点数はたった67点でここに来た。TOEFLというのは120点満点でスピーキング、リスニング、ライティング、リーディングといういわゆる4技能を測定する北米留学者のための英語のテストである。

 

普通、留学者はだいたい80点ぐらいはもっているものであるということを聞けばいかになにもできないままにここに来てしまったかがわかるだろう。

 

実際何もできなかった。

 

よくある話だが、行きにロサンゼルス空港で乗り換えをした際、荷物を自分で乗り換え先の航空会社のところまで持っていかねばならなかったのだが英語で何を言われているのか聞き取れない…これで20分ぐらい見当違いな方向に行ってしまったり迷い続けてどうにか意味がわかってやっと乗り換えられるなんていうことを経験してしまった。

 

こっちに来て最初の学期は英語の聞き取りに大きな問題を感じた。しかし最初の学期からグループワークがある。正規生たちと混ざって受ける授業がふたつに自分たち留学生向けの英語の授業が1つという構成だった。

 

 

英語の授業はまあいい。しかしあとふたつはやや苦労した。ひとつの授業はグループメンバーに恵まれまあなんとかやれてはいた。

 

 

しかしもう一つのほうはグループメンバーがほぼ全員1年生だったこともあってか彼らも慣れていないのかとにかく彼らだけで物事が決まっていく。

 

 

英語がろくに聞けず話せない自分は何もできずグループに貢献していない人ということになりグループメンバーからの冷たい視線がきつく正直毎回のグループワークがかなりいやだった。しかもミーティングに行くと謎の決定がすでにあったりしてどうやら自分抜きで勝手に話が進んでいるときもあったらしい。こっちにはかなりまいってしまった。

 

 

まあ、まあどうにか最初の学期は終えた。冬休みは彼女とのゴタゴタがメインでの一時帰国となった。ほんとにゴタゴタでその後もだいぶ精神を削られつづけるのだった…

 

2学期目は英語の先生のアドバイスを無視してうっかりとった英文学で地獄を見ることになった。

 

この授業は日本に帰ったら単位互換に使うつもりだったのだがふたをあけてみれば死ぬほど苦しく、日本での単位数がぎりぎりの僕は留年がかかっており背水の陣で本当に地獄でしかなかった。

 

授業のメンバーは僕以外日本人はおろか留学生もいなかった。この授業は英文学の中では一番簡単な授業だったがそれでも毎週100ページほど読む授業であり正直ついていけていなかった。おかげで生活はぼろぼろになっていく。英語力が壊滅的にない僕は課題の読み物を読むのに毎週2回はエナジードリンクのモンスターの力を借りて徹夜をすることになるのだった。

 

 

中間では先生のオフィスで1対1での(ほかの学生に見られていないだけ安心はしたが)15分間の口頭諮問がありほんとに死ぬかと思った。幸い中間と期末のライティングに関しては先生方ほめてもらうことができ、どうにかC評価をもらい首がつながる。

 

しかし英文学でいっぱいいっぱいすぎた僕はこの学期でとっていた会計学を単位こそ落とさなかったものの、C評価をとることができず次の学期でとる予定だった授業をとれず同じプログラムで来た日本人たちと離れ離れになるのだった()

 

元カノといろいろありすぎた僕は春休みまで彼女ともめ続け、春休みを盛大に無駄にするのだった。ちなみに春休みはどこにも行っていない…

 

今学期は今までに比べれば楽なものである(楽じゃないけど)。運動をする頻度も増えたしアメリカ人やいろんな人種の友達と遊ぶこともできている。

 

そんな最近思うのは1年間の留学って何をすべきものだったのかなーということである。

 

リスニングはまあ少しは改善したかなーという程度だ。正直自分のような英語力では1年間与えられても何か科目の内容自体を吸収してくるなんて到底無理な話だった。アメリカ社会をなんとなく知って、アメリカ人に多少ビビらなくなるので精いっぱいだった。

 

正規生の日本人に聞いたらやはり1年間で英語をどうにかしようなんてまあ無理だよ。しょうがないんだ。がんばってるよと言われてしまった。まあ、自分でもわかっていることなので嫌ではなかったが。

 

振り返ってみれば一番ためになったのは地獄のような時間であった英文学の授業だったように思う。地獄のようだったが怒涛のような勢いでものすごい量の本を読むことで少しだけリーディングがよくなったように思うし、何より大学にくるネイティブというのはこういうレベルなんだということを身に染みて理解した。業種にもよるがネイティブたちとやりとりをする仕事につきたいと思えばこんなやつらと対等にやっていける英語の能力が必要だということがわかった。

 

単位の心配がなければ今期もすすんでそういう科目を取りたかったなあと思う。

 

会計学や経済学というのは数字を使う分英語に頼る割合が増える。そういうわけでネイティブとの差を埋めやすいのだ。実際そういう科目の授業には留学生が多い。こういう科目は正規生として4年間ほどネイティブたちと成績を争って戦っていくにはいい選択だと思う。

 

しかし僕は留学生だ。1年しかいられず、それに学位がもらえるわけではない。成績などはいいから(日本ではいまのところ就活でもGPA見られることはほぼないし)こういった自分の英語力を直に試される科目を取ったことは正解だったように思う。

 

そして今後を見据えるならば、正直1年間アメリカにいたところで得られる英語力などタカが知れている。ちなみにいくらTOEFLで点数がとれようと帰国子女でもなければ1年間の交換留学は基本的には英語の勉強にとどまるのであり、それを中心に据えて授業選択を考えたほうがいいように思う。よく日本院とは違う視点が得られたとか聞くがそれが何になるのかという話である。そういうのが自分の卒論に反映されるわけでもないしそういった体験が生きるのは正規生の場合である。

 

というわけで残りの期間でやるべきことはこれまでを振り返って帰国後の勉強のために自分の英語の弱いポイントを考えることかなと思う。正直もう得るものは得たし就活も卒論もきついし帰ってもいいんじゃん…みたいな気持ちはあるのだがそれを覆してくれるようなドラマが残りの期間のうちにあることを期待したい。

 

今後お金をためて通訳学校に通おうかなあと考え中である。というかかなり通いたい。留学にいってきてしまった以上英語は売りにしたい。別に専業の通訳になりたいわけではないのだが就職でき、働き始めたら海外と取引をする部署に行きたいのだが(もちろんそういう取引がある企業を考えている)英語ができることを実力でアピールする上でいいかなと思っているからである。

 

まあ正直かなり不安だけど…